途中、氷の粒も降ったようだが、到着とともに雨はあがり、神々しい光が射してきた。内部で昼食をとるうちに徐々に雲は切れて晴れ渡り、ついに奇跡的な快晴となった!\(^O^)/神様、ありがとう~! ガイドさんも太鼓判の今日の景色!光の加減がえも言われず美しく、頂上から見下ろす川(毎日その流れる場所も姿も変えると言う)は、ターナーの絵のように白く乱反射して、海とこの城塞(もしくは神の僕のこの館)とを一繋ぎに浮かび上がらせた。視界も利き、半島や二つの島も見渡せる。水鳥が群で飛び、大きなカモメが塔のすぐ傍で風を掴み頭上にとどまっている。 鐘楼の天辺に据えられた大天使ミカエルの金色の姿が、キリスト教徒でない私にも、『美』と言う『徳』と『恵み』を与えてくれた。その上空をちょうど二機のジェット機が飛行機雲を従えて飛んでいく。風が強く、下方の雨樋から吹き上げられた水滴が、ダイヤモンドダストのように光りながら目の前を空に向かって飛び上がって往く。不思議で幻想的な世界。神か、自然のイリュージュニストか、『さぁ、この世界をもっと好きにおなりなさい!』と私にメッセージを送っているのを感じる。 『は~い!神様、ますます真大好きよっ!お招き感謝します(^-^)』 洞窟に造った修道院のままだったら、私は今ここには居なかった。百年戦争が千年続いていて、ここが城塞のままだったらやはりここには居なかった。政治犯を籠めておく牢獄の役割が続いていても来なかった‥と思う。(;^_^Aまして、修道院としてのみの復活だったら、なおさらここには居なかったでしょう。旅人と言う巡礼者に、『世界遺産』と言うウェルカム・ボードを掲げてくださりありがとう。(*^_^*) それでも、『世界遺産』も数多あるのだから、他にも何らかの意志が働いたのでしょうか?私が今ここにお呼ばれしていることの意味を、知らず知らずの内に考えながら、何億人もの巡礼者が昇った石段を踏みました。 一人の見た夢のお告げから始まり、苦難、戦争、時代の趨勢、国の施策、私の志向、休暇のタイミング、連れ、気象条件、時刻、あらゆるものが見えないうちに絶妙な調和を保って、今この景色を私に見せている‥‥、そう思うと、バルビゾンの画家たちが、ミレーはじめ印象派の画家たちが、『一期一会』の瞬間を永遠にとどめようと、絵画に生涯を捧げた気持ちが理解できます。彼らもまた、自然という神への修道者だったのかも知れません。直感し、感じたままに行なうと言う意味で、修道者も芸術家も、この私も、同じように与えられて生きていることに変わりはない。道が険しく複雑でも、単調でも、焦燥感も敗北感も必要ない。先をいく人も後から追う人もいない、私だけの道なのだから‥‥。神か、自然か、自分自身の内なる声か、『何か大きなもの』の意志を、探るように、試すように、『これかな?』、『こっちかな?』と楽しめばよいのだと思えるのでした。見る価値があるというより、感じる価値のある場です。月並みな感想でごめんなさい。(*^_^*)
by soukou-suzuki
| 2007-01-03 01:24
| かわいい妻には旅をさせろ
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