10年ぶりの快感♪

10年ぶりの快感♪_c0049825_1373326.jpg10年ぶりにテニスコートに復活しました。
軽井沢町営第2テニスコートは、追分にあって浅間サンラインから少し入った静かな場所。コートの周りは木漏れ日に覆われて新涼の季節にはコートに恋しちゃいそうなほど心地よい。クレーの質もよく、滑りすぎず、砂が舞い上がるほどでなく。・・・ま、そんなベストコンディションは、10年のブランクの前には何の意味もないのですけれどね。
復活前夜、先ずラケットとウェアについて悩む。シューズは昨年、軽井沢プリンスのショッピング・モールで買ったばかりで、一度メキシコのピラミッドに登った以外、ほとんど履いていない新品。これはイケル。
一番の問題はラケット。引越しした時に移動して以来、ずっと見なかったラケットをクロゼットから掘り当てて、二人で額を寄せ合いながら恐る恐るカバーを外す・・・ガットは”原型をとどめていた”。ひとまず、ほ。車のトランクにラケットを重ねて入れる時、うわぁっといろんな記憶が蘇ってきた。
10年ぶりの快感♪_c0049825_138277.jpg土曜の午後に車で用賀を出発し、夕方、軽井沢について早速プリンス・ショッピングモールのナイキでウェアを調達する。フィラは品薄。あれ・・・、スポーツウェアって、こんなに安かったっけ!?学生時代はこのためにどれだけ働いたか!そしてそのためにどれだけ勉強が疎かになったか!そっかそっか、それなら上下買っちゃおう。さてこれで一応は集合場所へ行ける。でも、きっと台風がきているから明日は雨だろうと気持ちは落ち着いている。
そうタカをくくって、夕食後には、賢一と将棋を5戦交える。1勝4敗・・・私、弱い?おかしいな、何でも負けたことないのに!チェスなら負けない。まだ駒の動かし方を考え考え置いている。(テニスで言うとフォームができていないらしい、素振りが足りないってこと!?道具とは一体感が無くちゃね。)唯一の1勝では、4種類の駒でやっと相手の王将を詰めることに成功。将棋がセオリーも解らない中で前へ進むことを考えたら、テニスは頭では解っているだけマシかも知れない。
10年ぶりの快感♪_c0049825_1414991.jpg朝起きると、霧雨にしっとりと濡れた庭は、朝日にあたって神秘的な輝きに満ちていました。二人同じことを思う、「あちゃ、晴れてる!」と。朝食をとってから車で10分の約束のコートへ行き、そぉっと・・・仲間入り。最初はフェンスの外で、二人でボレーボレーをしてラケットの面とグリップの具合を探る。自分の足が動かないこと以外は、意外とイメージ通りの結果になる。ゲームに参加してみると、案の定ストロークはボロボロだったけれど、サービスや相手コートにボールを渡す時などは、大体思った通りの曲線を描くので安堵した。どうやら「振り出しに戻った」わけでは無いみたい。
やはりやりだすとテニスは楽しい♪ネット際に立つだけで高揚感がある。サービスの直前に、”集中”に入る瞬間は特に気持ちがいい。お茶のお点前で、”三千世界を抱いて、一呼吸した時”と同じように心臓が反応する。すぅっと頭の血が引く感覚・・・ああ、懐かしい感触~♪
テニスは相手があることなのに、ほとんどマイワールドで楽しんでしまいました。ゲーム結果は全敗ながら、コートにいることに大きな満足を覚えていました。
なんだか、今思えば自分から相当遠ざかって、また遠ざけていたテニスですが、向うは案外近いところで私達の帰りを待っていてくれていたような気がします。10年の間に私も少し大人になったので、”熱くならなくても楽しめる”ようになっていました。これなら怪我しないでできるかも(^^;切れた2本の靭帯も喜んでくれている様子。
10年ぶりの快感♪_c0049825_1382565.jpgお茶室と同じで、誰かが誘い込んでくれないと入って行けないのがテニスコート。その四角い土の「広間」で、お茶碗ならぬボールに思いを込めてやりとりする心の交流、自分自身との対話。二度とはない『一期一会』のゲーム展開。自分の弱さに気付いて、それを許してあげるところから一歩が始まる試合運び。ラケットとの一体感、ボールに乗り移って浮遊する魂、ロブで風に祈る気持ち、パートナーに託す信頼、自分の中で尽きない工夫の楽しみ・・・。
この世界に誘ってくれる方々への感謝は限りないです!!
by soukou-suzuki | 2006-09-21 01:38 | Hikari NOW!
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