皇居で草上の昼食を。

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9月ある日。
忙しさと忙しさ。いそがしさと、せわしさ。同じ字で同じ送り仮名、ついでに同じ意味。
なのに重ねていいたくなるようなある日。
お昼休みを「余白」にしたくて、一番近いお店でお弁当を買ってビルの外に飛び出した。
皇居外苑。
手入れされた松の木は、根元の際まで芝が生えている。
しなやかで少し冷たい芝の上で、松の木に寄りかかり無心にお弁当を食べる。
無心すぎる私の目の焦点が合っていなくても、一人きり。半径数十メートル内に人がいなければ、互いに気にならない。
杏仁豆腐をオプションにつけたのを思いだし、開ける頃にはようやく人心地。「人」の心が戻ってきた。
頭ばかり使うと心がついていけなくなって空虚になる。心は様々な「余白」にも宿るらしい。
心を取り戻したので、今度はいま抱える忙しさの根源の、真ん中にどーん、と心を据えてみた。
すると絡まり合っている現実の糸はほどけたりしないけど、それぞれの色で見える気がした。
色分けされたコードなら間違わずに抜き差しできそう…。
皇居外苑の緑と、杏仁豆腐の白のコントラストが私の頭を整理するよき半東(はんとう)となってくれたみたい。
by soukou-suzuki | 2011-09-13 08:53 | Hikari NOW!
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