煮凝り残暑

煮凝り残暑、「煮凝り山椒」ならオツでおいしそう。

残暑が厳しすぎる。
盛夏より、むしろ立秋を過ぎてからの悪あがきのような酷暑がすざまじい…この頃。
暑いというより重い!
湿度と温度が高いと、空気に粘り気があって、重い。熱したての暑さじゃなく、深夜になっても行き場のない熱気は、時間をかねて練りこまれたしつこい粘着力で全身にまつわりつく。
マンションの扉を開けて、むせかえるような溽暑にたたずむと、煮凝りにされたようで固まる…。
部屋でも、控えめな冷房にいて、さして暑いと思わずに過ごしていても、ちゃんと思考は低下していく。
変化が緩いと熱いのを熱いと気付かない、「茹でカエル」と一緒だ。
常に眠いような、熱に浮かされているときのような、朦朧とした堂々巡りの意識。
思い切って一度空気を冷やしたら俄然、やる気が出てきた。というか、自分がいま何をしかけていたのかを思いだす。
控えめ冷房は、一度冷やしてから維持用に使うのがいい。
コンピュータも、絶対零度で一番処理速度が上がると聞いたけど、どうりで…この子も暑いって言わないから、ただ愚鈍なのだと思ってしまった。
ダイナブックちゃん、ごめん。空気を冷やしたらお互い、いい感じになってきましたね!
スタジオタイプの部屋は、一個のエアコンで丸ごと冷えるし、どこへ行っても同じ温度で過ごせる。前は家の中に7枚の扉(バス・トイレとかウォークインクロゼットとか廊下とか…)があって、開け閉めして廊下や、トイレに行くたびに今の季節を思い出す家だった。夏も冬も、別室にあるものは別世界にあった。
今は家を一歩出て、「う”」と唸ってしまう。町ごと冷やせないのか。そしたら歩いていくのに。移動の間にも思考が進むのに。
by soukou-suzuki | 2010-08-18 02:27 | Hikari NOW!
<< キャンプ見舞い。 広島に原爆を落とす日 >>