玉手箱。

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野点箱は玉手箱。

昨秋、時はちょうどF1の頃、シンガポールに一人旅したおり、ラッフルズのプールサイドやスイートへ続くテラス風の廊下で、午後の抹茶を一服するときに似合うような、リゾート感覚いっぱいの茶箱が欲しくなった。


翌日、アラブストリートとチャイナタウンを迷走。

一人旅の思い出とリアルを閉じ込めた土産品たち。
それはつまり自宅にひしめくガラクタたち…、だが一度お茶となると、エキゾチックもプリミティブも、持ち味すべてがお宝になる。
各国からきた客人を、みな心地よく受け止める、ラッフルズみたいな茶箱が欲しい…。
私にとっては玉手箱みたいな野点箱。

地球のあちこちで集めた見立て道具を取り込み、それぞれのテーストの違いを、違和感ではなくオリジナルに昇華できる、懐の深い子はいないかな…と、店の隅々までしゃがみこみ、のびあがり、覗き込み、掘り出したあの日。

今日、野点に使って、またあの日と、それぞれの道具に連なる旅の記憶を新たに旅しました。

インドネシア製の入れ子ボックス。

野点用具入れ、いや玉手箱に使っています。
鈴木ひかり
国際野点協会松浦ひかり

by soukou-suzuki | 2010-04-29 17:47 | Hikari NOW!
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