余韻

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連休最終日のテラスブランチ。
昨日の茶会の余韻がテーブルにある。残りものって、生活から姿を消して久しい。「残りもの」は、昨日と今日が有機的に結ばれている証だったのかも知れない。
茶会の残り菓子が一個、水屋見舞いをみんなで分けた菓子が数個。抹茶は午後にとっておいて、たっぷり落としたコーヒーをポットで持ち出す。
実はちょっとお腹が痛い。
だいたい連休の後半は体調を崩しがち。疲れではない、多分普段よりスローなテンポに気がゆるみ、天使がうたた寝している間に暇を持て余した小悪魔が図に乗って体にちょっかいを出す…そんな感じの体調不良。
空には夏の雲か浮かんでいる。でもその背景に薄い鰯雲が地模様のように丹念に描かれている。江戸小紋の上にえば柄を施したよう。今日しかない雲。この要塞をでなくちゃ、今日の風にあたりたい。
その日に咲く花を見てあげなくちゃ。

余韻_c0049825_12273676.jpgああ…、秋が深まるまでに残しておきたい記事がたくさんある。わけても、今年もっとも輝いた二つの旅が気がかりで仕方ない。
善光寺の御開帳と水芭蕉の旅。それから八坂献茶と祇園祭、三尾の旅。
小さくて密度と味の濃い旅だった。
写真になっていない、もっと小さな旅もある。文字でしか再現できない光景がある。
自分の中にある世界。自分の想いを書いているのと同じよう。でもそこにあるリアルに、自分自身さえわぁっと騒めく。
余韻_c0049825_12304213.jpgなにか経験したら、活かすか残すかしないと罪なのでしょうね。せめて感謝の儀式を経ないと、明日へ向かってはいけない気さえする。
待ちきれずにいつも一人だけ明後日を生きているような人だったのになぁ。
振り向くのがやだから、足を緩めて今をいつまでも前向きで見ている。とっくにおいてけぼりになっているのに知らん顔して後ろの方をたらたら歩いていたりする。みんなが見落とした小さな美しさや余韻を独り占めして喜んでいる。
ずいぶん変わったなと自分でも思う。
by soukou-suzuki | 2009-09-23 10:50 | Hikari NOW!
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