墨の匂ひ

書家の先生からいただいた硯に、少しの水を垂らして、いただいた墨をおろして、ゆっくりと擦る。
筆は、持ち手が2本と、穂先が大小で7本入った箱をつけてくださる。

しゅ
しゅ
しゅ・・・

滑らかさと、摩擦と、交互にでも不規則に手に伝わってくる。

なんて心地よいのだろう?

墨の匂ひ
「にほひ」がする。

書くアテもなく硯を楽しんでしまったら、書くアテもなく筆に墨を含ませた・・・。

写経?
巻紙?
便箋?
葉書?
一筆箋?

真っ白な和紙の便箋に、おそるおそる滑らせる筆先。

   秋立つを墨の匂ひで喜べり      ひかり
by soukou-suzuki | 2009-08-11 02:01 | Hikari NOW!
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