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三喜会

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高輪台の畠山記念館に「三喜会」の茶会に母とお呼ばれしています。
雨かとばかり思っていたのに思いがけず茶会日和、これはきっと主宰の「三木陶さん日和」ですね。新橋の三木陶さんという茶道具商のご主人のお招きです。ご主人やお席主の人徳でしょう。今日は嵐は遠慮して過ぎ去り、茶会日和となりました。昨日の準備はさぞかし大変だったと思います。

寒くも暑くもなく、晴れすぎず落ち着いた大人日和です。

翠庵 薄茶席 表千家不白 柳乃(ニンベンのつく乃)会
名月軒 薄茶麗沢棚席 第日本茶道学会 木村娥樵
沙那庵 薄茶席 表千家 鈴木宗康
毘沙門堂 濃茶席 近代茶道 後閑宗富
浄楽亭 濃茶席 裏千家 江口宗妙


茶会はとても盛会なのに、ロケーションでしょうか、不思議に静かで、清らかで、でもしっかり和やかで、とても豊かな時間を過ごしました。

畠山記念館は私の茶歴においても特別な場所です…。

18年前の、この「三喜会」で、松浦(母の)社中が明月軒で釜をかけました。
社中の稽古場の仲間と一緒に、私もお茶会でのお点前のデビュー戦でした。

頃は11月…、炉を開いて間もなくの時期で、たぶん、ふすまの開け閉めがまだもどかしく感じるころだったかもしれません。
振り返り様に、サハリの建水から(全員が一度は)柄杓を滑らせました。(汗)
懐かしいエピソードです。

そこから社中の仲間との結束ができていったと思います。あれは一里塚というより、スタート地点でした。あのときドキドキの点前を披露した仲間は、茶名を拝受し、真の茶事を相伴し、亭主を務めるようになり、青年部の部長のバトンをリレーしたり全国大会に一緒に参加したり、準教授となり、中にはゼミの同期として今も一緒にドキドキしているメンバーもいます。(笑)

その懐かしい思い出の畠山記念館なのですが、普段はそう再々訪れることがありませんでした。18年前から、訪れたのは数えるほどです。

今日、母と二人で畠山の門構えを見たとき、フラッシュバックするものがたくさんありました。ああ、あのときの道はここへもつながっていたのか、と符号することが自分の中にたくさんありました。まさか18年も経っていたなんて…「え?嘘。」というほどです。

石垣、白塀、丸に二文字の紋どころ…。
この門の前で、集合写真を撮ったのを覚えています。でも、茶会でのあの緊張感や冷や汗より、さらに強く思い出すことを強いる景色です。

その茶会では、茶席の外案内をはりきっていた父が、そのほんのひと月後、いきなり他界しました。
心臓ですから、いきなり、です。ほんの7分です。
7分です。そばにいても何もできません。

その後、一番最近、改まって撮影した写真だということで、畠山の門の前で撮った写真が、父の遺影として使われました。写真を見るたび、切り取られたはずの遺影の「背景」がよみがえります。秋の夕暮のほの暗さと、紋どころと、背後の樹木と…。

そんなことを考え、ふと、梢の上のほうで見守っていそうな「天狗似」の父へ思いをはせました。久しぶりだったかもしれません。(ごめんね)

不思議と、茶会の頃を思い出しても、父の死に連なる悲しみや辛さはありませんでした。
その自分の反応の穏やかさに、ここでもまた、時間が経ったのだなと実感しました。

茶事や茶会は、そこに紐づく喜怒哀楽を引き出します。
あのころの私にとって、お茶の日は、それだけでハレの日でした。いまは自分の茶の湯には喜怒哀楽のすべてが溶け込んでいます。

悲喜こもごも…、自分にわいてくるすべてを、茶の湯に混ぜて、味わい深く生きていきたいと思うようになりました。それでも、こもごもを溶かしてもなお、苦くないお茶を点てようと思います。
そんなことを思った日でした。
by soukou-suzuki | 2010-10-31 13:56 | Hikari NOW!

戻り鰹。

c0049825_22365063.jpg野点の企画と称して食事会。驚くほど寒くなった夜。まだ薄手の服装が恨めしい。
待ち合わせは新宿野村ビル50階の土佐料理。けぶる夜景。うそ寒。次回のプロデューサー2名は初コラボ…というか、野点で知り合った仲。野点協会に参加すのも前回の雷鳴高尾茶会から2回目です。気のまわる酒好き茶人&夢見るワインアドバイザー。どんな企画になるか楽しみです。
私はいつも、誰かの想像を、実際の茶会までに創造する時間の傍らにつきあっている。作家の工房にいるようでゾクゾクする。


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美味しいものは想像力をふくらます。想像に彩が宿る。躍動感が出る。
戻り鰹の力で企画はどんどん美味しくなっていきます。2種の味わいでいただきました。c0049825_22413426.jpgc0049825_22415293.jpg
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11月20日が、今年を締めくくる楽しい野点となりますように。c0049825_22451581.jpg
http://nodatejin.exblog.jp/12093829/
といいつつ、明らかにレポートが企画会議より「鰹ヨリ」になっている!?あいすみません。なんだかここ最近、おいし~い飲み会をしていなかったので…。
by soukou-suzuki | 2010-10-30 22:57 | THE 暖簾(のれん)!

名残り。

風炉のお稽古が最後となりました。
今はお稽古あとの心地よい時間。でも部屋が寒いです…。
根が貧乏性なので、10月に暖房入れるのに抵抗があるのです。お稽古場は暖かかったなぁ。

なんだか、ツイート(つぶやき)風になってしまいました。
もっとも、もともとつぶやきなんですけどね。(笑)

風炉を名残惜しむ…か。ちょっと真剣に名残惜しんでみようかな。

初夏の緑さす清水谷で初風炉。
梅雨の鬱蒼とした暗さ、水屋の窓から正面に見える紫陽花の紫。
真夏の日差しにくっきりとコントラストを強めた高層ビル。
稽古場三周年を祝った盛夏。
炎昼にゆらぐ弁慶橋と濃茶のような緑の濠。
大騒音と静寂の、実は似ていることを教えてくれる蝉しぐれ。
白雨(ゆうだち)と書くことに納得したスクリーンのようなスコール。
単衣などとても着る気になれない、ねばるような残暑。
少し日差しが斜めに感じて瞼をひそめた晩夏光。
爽籟が梢を渡る音に、はっと秋がそこに居ることに気付いた日。
虫の音と漆黒が混ざって涼しさを練り上げた、無口が似合う夜。
満月とビルの窓明かり。
玄関先に落ち葉五枚を数えた日。
あれよあれよと厳寒の今日…。

無常。

風炉と言っても、永い歳月だったのだと今にして思う。
一度として同じ季節はなかった。
清水谷は日に新にして日々新。何かに「はっ」としたとき、心がざぶっと洗われる。

なんど稽古があったかな。何度茶会があったかな。
今年は何度、切り柄杓をしたかな。引き柄杓はどうかな。

とりわけ、茶会でお点前した「中置」には愛着と郷愁を受け取ってほしいなんて思いながら、今日、風炉をしまいました。
by soukou-suzuki | 2010-10-28 23:31 | Hikari NOW!

更新しました

c0049825_17372446.jpgお稽古場のサイトを更新しました。
茶会前の稽古風景、会報(メール)を掲載しました。茶会後、しばらくあいてしまってすみません。
http://tokyosadou.exblog.jp/
by soukou-suzuki | 2010-10-27 18:32 | 洗心会ご案内

おはよ。

明け方はかなり冷え込みますね。
早朝からご訪問ありがとう…。風邪など召しませんように。
(同じ気候や地域からのご訪問とは限りませんけれど)(笑)
by soukou-suzuki | 2010-10-26 05:54 | Hikari NOW!

白雲大学開校式を終えて

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c0049825_15202611.jpg構想6年の、青年部行事、「白雲大学」開校式が無事に終了いたしました。
多くの青年茶人に、出逢いときっかけを届けられたのかどうか…と、謙虚に書き出しましたが、目的を達したと自負しています。
実績のない試みの行事に、快くご登壇くださった第一回の講師の先生方へ、この場も借りて深い感謝の意を表したいと思います。また多忙をかいくぐって尽力いただいた役員各位の友情と情熱に、いまは、ひたすらに合掌。
詳しいレポートはまた後ほど。
もう一つ、傾けたらいい表情で撮れていたのでお披露目!(^^)集合写真に井関先生がいらっしゃらないのは残念です。まるく切り貼りしようかしら…(笑)
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では振り返ってみましょう!白雲大学!先ずは企画会議の風景です。ひかり宅にて13日、深夜まで及びました。予算・スケジュール・備品・配置・動線・担当割り振り・誰が誰に依頼事項を伝達するかを決めます。
講師の著書を持ってハイチーズ!
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ついでに「私の一碗」もしちゃいました。(^^)

さて当日!
茶道会館の3階の立礼席しつらえ。有馬頼底「千峰紅葉村」は全国大会で入手した初づかいです。花は吉森さんのお庭から丹精の3種。「紫指式部は白雲大学が1000年続きますように・・・」のお話が心に沁みました。花入は池田瓢阿先生ご指導の「蛇の目筒」。香合は村瀬治兵衛「独楽香合」。床の間は、今後の白雲大学の講師陣の予告編といたしました。(^^)
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開会式の後は、1時限目「茶室の設計 ~茶室のない茶室~」竹内亨(たけうちとおる)先生。江戸千家教授で、建築家の教鞭を取ってこられ、現在はMONO研究所主宰。自転車好きの先生は、いつも軽快に自転車で都会の風となっています。
レジュメはA3サイズを4枚!日本中の著名な茶室の見取り図をキャドで作成して、俯瞰から分りやすく読み解きます。事業が終わった頃には、どんな茶室を見ても、初見で使い方が分るようになっている自分に驚きます!茶人必見の授業ですよ。(他青年部にもお薦めの講義です!)

2時限目との間に軽いゼミとして、「写真で見る白雲行事」とこの2年の行事を振りかえるスライドショーを上映。プロジェクターの操作ミスからロスタイムを生んだ上に、持参したBGMが操作できない状況に陥り、冷や汗三升ものでした!(><;用意周到のつもりでもハプニングは起きます。やはり使い慣れた道具で…が一番!

2時限目は、京都粟田焼作家の安田浩人(やすだひろと)先生。青年部の同期部長でした。生粋の京都人で奥ゆかしいのですが、同時に生まれながらの関西人。ダジャレが多いはずでしたがこの日は極めて・・・(笑)。粟田焼が京焼きの中で果たしてきた役割と、京焼きと呼ばれる世界そのものの変遷を分り易く画像を使って示してくださいました!「1時間後、これであなたも京焼きのエキスパート!」とタイトルに書かれたパワーポイントと、虫食いを穴埋め形式に作ってあるレジュメとで、薄暗い中でも眠くならず楽しく勉強しました。
by soukou-suzuki | 2010-10-25 17:43 | 学びの函

懺悔。

ありがたいと思う先に懺悔がある。

たとえば先日の茶会では、勿体ないほどの祝福と励ましを多くの方からいただいた。
両手にも、胸にも、抱えきれないほどの厚情を受ける。
さまざまな色に輝く光を送られ、まぶしくて真っ白の中に佇んでいた。
それは怖いくらいありがたい「気」の光線。
私の隅々まで刺しとおる光。

c0049825_23141143.jpg感謝でいっぱいになった自分の心が、膨張しすぎて身動きが取れなくなる。
出すぎる筆ペンのように、うまく思いも書けないままボタボタと礼状を書く。

やがて日常が容赦なく優先順位を主張してくると、礼状やメール、挨拶が思うようにはかどらなくなり、感謝で膨張していた心はやや熟れ過ぎて悔恨になり、懺悔になり、そのまま過ごしてしまった分は、やがて心の澱になる。

私の心の底には、たくさんの澱が沈んでいる。
昔は自己嫌悪から、苦みを持つ澱さえもあったけど、今はそうなる自分も折込済みの澱。(笑)
自分の心を人様に注ぐときに、澱がグラスに入らないように、そっと気を付けて注ぐようになったから大丈夫。

今夜は眠さに脳を支配されながら、それでも魂で書くのだ~、……などと、格闘技魂で便箋を広げる。
無意識になってもいい。何かが憑依して書いたっていい。しないでいる心のざわめきより、キュビズムな文脈をさらけ出す恥ずかしさの方が安らげるから。

私は自分に弱い。
だから田舎料理のように、洗練されない情を、そのままぶつけて文字にしてしまう。
相手にも悪いけど、日本語に悪いなぁと最近思う。

いつも私を癒して、励まして、真理に気付かせてくれる「日本語」を、もっと丁寧に扱わなくちゃと思いつつ粗相を繰り返して許してもらっている。

懺悔。
by soukou-suzuki | 2010-10-22 23:09 | 茶味禅味俳味一味

自分の中の「世界」

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テロップのように予定がせりあがってくるのを追って暮らしている。
とにかく、余白がない。

明日は広報誌「青新」の取材と横浜へ。
明後日は加賀町で行事。3人の講師を招いて一日大学の開校で司会。
来週末は畠山記念館の茶会へ来年の下見をかねてお呼ばれし、終われば銀茶会へ。

再来週は1日・2日で「炉開(ろびらき)」に招かれる。
ろ開は茶人のお正月と言われます。「お玄猪(おげんちょ)」の話を、先日のゼミで拝聴したばかりで新鮮。京都の護王神社についても知らなかったことを面白く教えていただいた。
3日は上野毛で洗心会の稽古&お汁粉。

7日は世田谷句会。
本当ならパリに呈茶にいく予定だった週。早春にそう思い立ったときは、まだ手帳に余白があった…。しかし夏を超えるころから、空いていない日付に上書きを重ねるようになる。
ここから年末までは、決まった予定を何パーセントこなせるか自分との戦いだったりする。

来年の話をすると鬼が笑った時代はよかった。
今は来年の話をしないと周囲が鬼になっちゃう。

秋になると、翌年の日付が次々決まっていく。今まではメモ程度ですんでいた2011年が、日付ごとに複数の予定が入るようになると、手帳のリフィルなしでは文字通り話にならない。
なのに買いにいく時間がないまま予定が追いかけてくる…。ああ、もう書くところがないのに。


1月5日仕事はじめ。
1月6日は消防出初式茶会。
1月8日は初句座。
1月9日は初釜。
1月10日は洗心会初釜……合間を埋めるように仕事へいく。手帳の余白は、実は「仕事」だ。仕事の中身はPCのスケジュールに入っている。二つを重ねると、一つになるのではなく、二重に重なってしまうところが多発している。やはり仕事とそれ以外(必ずしもプライベートではない)を分けるのは、人格を分けるのと同じで無理がある。

それから初茶会、初稽古…、そうそう、この家での初正月です。日本のお正月、したいけどなぁ。2日は一般参賀へと散歩しましょうか。あ、忙しくしている?いえいえ、本当に無理はしないつもりです。私の容量を知っている誰かが、いつもちょうどよく、「大盛り」くらいで予定を盛り付けていってくれる。案外、予定同士が摩擦や粘着性を持って手と手をつなぎ合うから、ぽろりとこぼれたりしない…。本当にご飯みたい。(笑)

忙中にも閑がある。むしろ忙中にしか見いだせない「閑」がある。この「閑」こそ、刹那であるのに永遠を感じるひととき、壺中に在る人生。
一秒一秒を自分の体で感じる。
自分そのものを感じる。
生きている時間を刻む。

行事をご一緒できる時間も貴いけれど、この「閑」を一緒に過ごせる人もこの上なく貴い。
閑の時間の貴さも、「美味しさ」や「美しさ」「興奮」と同じで、共感すれば増幅する。
でも分かち合わずに、倍増させずに、一を、一のまま、一人で味わうのもまた至福。

一人になると、私はなぜか全人類を感じる。
暗闇にあれば温度や風を感じるように、目の前に人がいなければ、地球上のすべての人々を「今」という時の中に一緒にいると感じる。
時間を忘れれば、過去も未来もつながっているのを感じる。
同じ「意思」という海の中に感じる。

静けさに包まれると、ざわめきも息吹も躍動する世界のすべてが、実は自分の内側にあることを感じる。内側とか外側とか、個とか、自他とか、すべて同義語だったことに気付く。

日常にもどると、夢から覚めたように世界は個々に独立し、分離し、人と自分も個別に分かれる。あれは夢なのか妄想なのか…でも、不思議と何にも勝る「実感」がある。

そういう時間が、きっとこの古手帳にも、来年の手帳にも、目には見えない余白にしっかり刻まれているのでしょう。
by soukou-suzuki | 2010-10-22 22:10 | 計画中

別冊スプーン

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ただいま販売中。
女の子雑誌、別冊スプーンに、特集「和ガール」の巻頭に国際野点協会や「野点七則」や「洗心会」が掲載されています。

お茶の仲間が、かなりこの雑誌を買ってくださったみたいで……恥ずかしいけれど、ありがとうございます。

「そんな買ってどうするの?」と聞くと「これで友人に野点の誘いをするの」と。


ほお、使うのか、…。
本望でございます。
by soukou-suzuki | 2010-10-21 03:27 | Hikari NOW!

親父の背中「神田京子」

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お社中(洗心会)の神田京子さんが、朝日新聞の「親父の背中」で掲載されました。
明るく力強く涙もろい性格はよ〜く出ていますが、本人もっともっとスラリと美形です。
写真は、昨今堂々たる貫禄と惑いのない求道のオーラが出ていていいですが。(^_^)

毎日毎日、南北東西、活路を見いだして大活躍中です。

今週、土曜日3時〜は、横浜の「にぎわい座」で独演会、「安政三組盃」完結編です。お見逃しなく。

旬な人を旬に見る。
元気をもらう秘訣です。
by soukou-suzuki | 2010-10-20 20:12 | Hikari NOW!