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玉手箱。

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野点箱は玉手箱。

昨秋、時はちょうどF1の頃、シンガポールに一人旅したおり、ラッフルズのプールサイドやスイートへ続くテラス風の廊下で、午後の抹茶を一服するときに似合うような、リゾート感覚いっぱいの茶箱が欲しくなった。


翌日、アラブストリートとチャイナタウンを迷走。

一人旅の思い出とリアルを閉じ込めた土産品たち。
それはつまり自宅にひしめくガラクタたち…、だが一度お茶となると、エキゾチックもプリミティブも、持ち味すべてがお宝になる。
各国からきた客人を、みな心地よく受け止める、ラッフルズみたいな茶箱が欲しい…。
私にとっては玉手箱みたいな野点箱。

地球のあちこちで集めた見立て道具を取り込み、それぞれのテーストの違いを、違和感ではなくオリジナルに昇華できる、懐の深い子はいないかな…と、店の隅々までしゃがみこみ、のびあがり、覗き込み、掘り出したあの日。

今日、野点に使って、またあの日と、それぞれの道具に連なる旅の記憶を新たに旅しました。

インドネシア製の入れ子ボックス。

野点用具入れ、いや玉手箱に使っています。
鈴木ひかり
国際野点協会松浦ひかり

by soukou-suzuki | 2010-04-29 17:47 | Hikari NOW!

風金

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花金ではなく、風金、いや本当は風邪の金曜日。
冴えないねえ。

いま布団にくるまってぬくぬくしています。ルルを飲んだら口が苦くなり、やな感じ。アールグレイとジャムで少し胃袋対策中。

この家はなんとなく、「モダンという名のレトロ」、「洋風という名の日本」が合う。
鍵っ子、お留守番時代を思い出す。それは大して多くない記憶なのに鮮明。

お母さんの家にいるのに、お母さんがいない。

「お母さん、不良なの?」
「うん、家系なの。」

お見舞いの電話に答える。
確か今夜は俳句の役員会。「遅くなる」と言っていた。
昨日は私が茶道の役員会。「遅くなる」と言って出掛けたのに、遅く帰ったらくどくど怒る。
それも凄いワンパターン。

「いい加減にしなさいっ!」「何時だと思ってるの!」「引き際が肝心!」

いい加減にしてるし、時計持ってるから電車で帰ったし、引き際で引いてきたけど…。

「いい加減にしたら?」「何歳だと思ってるの?」「諦めが肝心!」

と言いたいけど、親には口答えはしない。有難いと思っているから。(こらこら、そこ、爆笑しないように)

さて、自分がしてもらって嬉しかったことを人にしてあげよう。世界はきっと良くなるはず。

今日は、お母さんが帰ったら、うんと叱って差し上げようっと。

さっきまでひゅーひゅー言ってた胸が少し楽になる。
この家には音楽より静寂と窓からの景色が似合う。床面積に対して窓面積が大きい。
一面の夜景の手前に、季節の花が震えている。
ひたすら、雨の音を聞く。雨の音は記憶を遡る呼び水…。

今日はベルサッサのはずが思わぬ残業。ギリギリ間に合って、治療中の歯医者の予約をこなした。
痛くて行った歯医者なのに、不思議なほど痛まないから、先生が首を傾げ傾げしながら、恐る恐るガリガリやる。
すぐやめて、小首を傾げてからまた恐る恐るガリガリやる。痛くない。
途中、膝の裏側が急に痒くなって身動ぎしたら、「あっ!ごめんなさい、今のは痛かったですね!」と謝る。
うーん、でもまるで痛くない。
目の前の液晶モニターではスイスの高原列車を旅する素晴らしい景色が静かに流れている。
微かに、サティのジムノペティが流れている。麻酔より効く、私の子守り曲だ。
壁もソファーも椅子も…器具まで全て白。好きな色、好きな景色、好きな音楽に囲まれている。
ふと、懐かしい自分の部屋を思い出す。昭和のレトロモダンに住みながら、平成のモダニズムを「懐かしんで」いる。記憶の線の、どっちが過去か未来か、時制の一致を間違えそう。

来月中頃には改めて復活する自分の部屋。白い部屋。
自宅の寛ぎを感じながら、すごくいい表情になれるはずが…、顎が外れるほど大口を開けている我が身だけが、この景色を壊しているだろうことに気づいて、自分が残念になる。
あろうことか俯瞰から、至近距離で見られている。
ちなみに先生も素敵です。だから悲しい。

金曜日の夜、…なのに雨、…しかも風邪、なのと似ている。

そんないけてない自分を、優しく許してあげるためのひととき。

雨金の風金。
by soukou-suzuki | 2010-04-23 22:04 | Hikari NOW!

紀尾井町

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小雨の弁慶橋を渡れば、濠の緑に散る桜…。はらり、はらり。
赤い傘は水面に映っているかしら。雨の稽古日に、和服に似合うという骨の多い傘を母が貸してくれた。

はらり、はらり。
風の輪郭をなぞる花弁。
風の足跡は、濠の小波(さざなみ)となって花弁を寄せ集め、花筏(はないかだ)を形作る。
欄干にもたれ、隅田川から東京湾への舟遊びを想う我…。
ん?絶句(漢詩)でもできそうな感じ。(^-^ゞ

プリンスホテルへ上がる階段脇には、すでに躑躅が燃え始めていた。情熱色の景色を辿りたいけど行き先が違うから写真だけ携帯でカシャッ。

「いつしかに春の名残となりにけり…」

ではじまる、北原白秋の歌を床の間にと持って来ました。桜の染めてある縮緬の風呂敷にくるんで。

先週はくっきりと黄色かった清水谷の山吹はもう色褪せて散り始め、今は白い山吹が凛と雨を弾いています。

シャガも雨を喜んでいるらしい。シンクロナイズドスイミングの選手みたいに滴を湛え顔(かんばせ)を空へ向けている。シャガは漢名を胡蝶花という。アヤメ科らしい葉は剣のように鋭いけれど、随分とおちびさんだから、宝塚スターのようなアヤメ姉さんの仲間には見えない。
シャガが一面の咲き揃う景色をシャガ畳という。絨毯ではない畳という表現から、みな背丈が一応なのかな、とか風に靡きにくいのかな、などと想像する。

清水谷は早緑色のグラデーション。そしてスーラの点描の世界。

紀尾井町はこれから八重桜のピークを迎えようとしています。
by soukou-suzuki | 2010-04-15 23:46 | Hikari NOW!

いのちの森で野点しよう!

c0049825_175797.jpg都会の真ん中で、原宿の喧騒の隣にありながら、緑深く、静寂に満たされた明治神宮の杜…。愛着のある方も多いでしょう。
この森が、人々の手で一本一本植えられた、いわば人口の森だということはご存じですか?
<詳しくはサイトで>
勿論、知っていますよという方、もうすぐ、約束の100年後がやってくるのです。100年前の人々の想いは見事に現実になりましたね。だからこそ、ここから100年後に馳せる新たな「想い」が必要とされています。
そこに真剣に取り組む仲間と出逢いました。どんぐりプロジェクト、植樹、森のツアーガイド、仲間作り…。NPO響の仲間たちが今年のアースデイで「いのちの森」を担います。

私もまた、この森に心洗われ、育まれ、すでに40年…(あ、言っちゃった!)まだ若木かどうか分かりませんが、この先、折り返し後の人生でも、来世があるなら来世でも、この森の傍に居たいと思う一人なのです。

だから、今、私にできること…。

この森のために…なんて上段の構えは無理だけど、森の息吹きに寄り添ってできること、私なりの森の愛で方を考えました。
神宮を訪れた方へ、緑の森を思わせるお抹茶を一碗、ささげること。

c0049825_1763740.jpg時は春。日本には、あるいは茶道の中には、「野点」という、自然と融合できる素晴らしい手法があることに、いま改めて感動しています。
人も虫も、青きを踏んで、光を浴び、風を纏いたくなる季節です。
どっしりした鎮守の森を屏風に見立て、広々した芝地(緑地)で、出逢えた方に、お薄一服差し上げたくお待ちしております。みなさんお誘い合わせでお運びくださいませんか?(杜のみどころ)


c0049825_1772298.jpg◆4月17日(土)10:00〜15:00頃まで
アクセス
◆明治神宮の「原宿門」付近で、アースディ「いのちの森」プロジェクト内、NPO法人「響」のブースで、野点の整理券(無料)を配布します。(各回20名×5回転)
◆場所は、本殿を向かって左へ抜けた、参宮橋口から近い「芝地」です。
◆森の中にいますから、基本は自力でいらしてください。でも、いざというときは遭難する前に携帯を発動してくださいね。

詳しくはこちら>>

c0049825_17203716.jpgこの森は、地球上のいろんなところから「人」を寄せる力を持っています。外国人観光客はたえずこの地を訪れます。最近では「清正の井」の御利益を求めて地方からやってくるたくさんの人もいます。私は、少し時間があると、多少遠回りでもこの森の空気にあたりたくて参道を歩きます。ブログには無意識ながら、この地が多々登場しています。
神社本来の役目を目的にくる人々。宮参り、七五三、結婚式、お祓い。私自身、生まれてこの方、初詣は明治神宮と決まっていました。また、毎年奉納される秋の「薪能」(㈱ハザマ提供)を楽しみとし、千家茶道による献茶式にも参加させていただき、母の社中も40年来、隔雲亭と桃林荘という二つの茶室でお披露目茶会をしてきました。
今も玉砂利を踏むたび、履き馴れない草履の鼻緒が痛くて痛くて(泣けた、幼い日を思い出します。この森は私の故郷、そうというと大げさでしょうか?でも、やはりそう、原風景の一つなのだと思います。特別な道具もしつらえもありません。本当にただ、一服、一服、点てる抹茶を、小さくて奥深い「森」に見立てて、木々が光合成する傍らで、森と一緒に呼吸して過ごしたいのです。
この森を守れ受け継ぎリレーする、木々より儚い人間たちですが、その「想い」はどうしてどうして…時間を超えて生き続けます。時に革新と呼ばれ、時にいたずらと呼ばれ、時に伝統と名前を変えたりしながら、しなやかに枝葉を伸ばし、木の実を降らせ、葉に託した手紙を土に返し、また次の花に備える。
そんな風に人の想いが、いつかDNAになるまでと、繰り返し野に出てお茶を点てながら、ゆったり待つことを楽しむのは、幾ばくか森作りに似ているのかな、などと一人にやけながら準備を楽しんでいます。

いつものように、貴方の笑顔と助けも、待っています。(^-^ゞ
鈴木ひかり
国際野点協会松浦ひかり

by soukou-suzuki | 2010-04-13 13:38 | Hikari NOW!

総会

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青年部総会風景。
え?こぶしを振り上げての総会?いえいえ、和菓子の講演と実演がありまして…サンプル菓子をじゃんけん大会です。
(^-^)b
おとなげなく、一番にゲット。
寒紅梅。とらや製。
by soukou-suzuki | 2010-04-11 16:43 | Hikari NOW!

OFFへのインデックス

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オフィスビルを出て深呼吸するはずが、息を飲んでしまう日があります。

空が、焼けていましたから。
本物は携帯写真より五割まし赤いのです。

OFFへのインデックス。
今日の附箋は特別に目を引き(惹き)ます。素敵な週末の始まりでしょうか…。

むふ。

さ、急がないと会議に遅刻します。今日はブロック広報委員会の定例会議です。
OFFの扉はまだ先でした。
by soukou-suzuki | 2010-04-09 18:41 | Hikari NOW!

仲通り、春。

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ランチタイム。
by soukou-suzuki | 2010-04-08 12:13 | Hikari NOW!

大樋年雄展

大樋年雄展
OHI TOSHIO 2010 TOKYO EXIBITION
2010年4月7日(水)~13日(火)
会場:日本橋三越本館6階美術特選画廊
時間:10:00~19:00(最終日は16:00閉場)

淡交会青年部で何年か前に小グループ制のゼミでご一緒してから、いつも一筆添えてのご案内をくださるご丁寧さに、若輩の私の方が恐縮しています。以来、大樋美術館のWEBサイトやブログ、メールでご活躍の様子を伺ってきました。
金沢の方というより、京都でお会いしたり、かと思うと六本木のミッドタウンですれ違ったり、ミラノなど海外からの通信で接触することの方が多い気がいたします。
地球をフィールドに、土と炎と宇宙の意志を、形にして見せてくれるアーチスト、もしくはエヴァンゲリスト……?
私にとっては、そんな印象の大樋年雄さんです。

「大樋焼の継承者である年雄さん」、ではなく、「年雄さんが生まれたお家に連綿と受け継がれてきた大樋焼」という凄いもの、なのですね。現代にいる私には。
運命と使命と本能といった抗いがたいもの、それを資源にして、意志のとてつもない力で混ぜて練って、ぐわわっと焼き上げると、こういう風になるのかしら…なーんて、凡人はただただ放心と感嘆に暮れるのです。

本日からの日本橋三越で個展の開催、おめでとうございます。

会場でお会いできたらいいですね。
by soukou-suzuki | 2010-04-07 18:50 | この人!

くじら送別会

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by soukou-suzuki | 2010-04-06 19:10 | Hikari NOW!

やり直し

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雨に花筵をたたみ、上野毛でやり直しています
by soukou-suzuki | 2010-04-03 21:52 | Hikari NOW!