カテゴリ:学びの函( 22 )

残花の端紅(つまぐれ)

実家の稽古場の玄関。
ちいさなわずかな残花を惜しみ愛しむように生けてある。
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花器は古賀福代作。
花は秋海堂、犬蓼、撫子。
みな葉の端が紅く滲んでいる。
ちいさく震えているよう…
by soukou-suzuki | 2013-10-24 01:44 | 学びの函

ゼミナール修了式

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by soukou-suzuki | 2013-10-07 01:59 | 学びの函

和菓子作り行事

第六東青年部行事「和菓子作り」
講師は神楽坂の梅花亭井上豪先生。
集合写真(午前の部)
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集合写真(午後の部)
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講義風景。
「茶道を始めて初めて見えてきた、茶席での和菓子に求められるもの」
背景に見えるパネルの絵は、稽古の度に井上先生が懐紙に書き取った和菓子の姿と銘、製。
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実演、実習、を三回繰り返し三種を作成。手仕事の美しさはお点前をみるよう。
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みな物凄く真剣!
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美しいぼかし。
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ではやってみよう、実習場面いろいろ。
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道具の準備配置も美しく。
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「綺麗にボケてます!」
と誉められ、微妙~~な気持ちになるも、なんでも綺麗がいいね!(笑)と悟る。
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私の作品。(^-^)
千代見草(菊の異名)
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里の秋(柿)
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栗きんとん(茶巾絞りで)
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呈茶
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稽古場をともにする仲間が今日は先生と生徒でお菓子作り!(^-^)
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自作の栗きんとんで一服いただきました。美味しい♪
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三班の仲間と。
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社中が一緒の千晶ちゃんはすっかり役員に馴染み、働き者!
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村田部長と神藤さんと千晶ちゃん。
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午後の部はさらに人が多く盛況。
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午前スタッフだった役員も参加。
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午前から現れたゆとりの富士江もん?
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私はまた自主カメラマン。
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しかしみんな良い表情してる♪
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先生が描いてくれた準備の為の配置図がすごい。可愛い。
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その場でさらさら、絵も描いちゃう先生。
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井上先生と行事担当の早苗ちゃん。
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呈茶風景。表情和らぐ。
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料理室の一隅で水屋。
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千佳ちゃんと。
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毎週会うね。(笑)
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金光君、久しぶり!(^-^)
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物を作るのは楽しい。
手仕事をしたあとは頭の中がすっきりする。
仲間に会うのはやはり楽しい。
新しい出逢いや発見や学びは嬉しい。
青年部行事にはすべてがあります。

だからみんなにこの磁場を知らせたい!
ビバ!青年部♪\(^-^)/
by soukou-suzuki | 2013-09-24 03:29 | 学びの函

貝合わせ落雁「邂逅」の記。

披露宴の引き出物に、手作り落雁1300個を打たせていただきました。(勝手ながら)
落雁は初めて。師匠が必要です。
神楽坂梅花亭の井上豪さんに相談して工房まで貸していただきました。感謝。m(__)m
もう一つは、木型です。
両国とし田さんの先代が遺愛の蛤の木型を拝借することができたお陰で夢がまたひとつ実現いたしました。
これは、披露宴を終えて、梅花亭の井上さんと一緒に、両国とし田さんへ木型を返しに行った際の記念撮影。
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以下は、井上さんの工房での製作風景。
真夏の落雁打ちは、その心持ちが、なにやらボクサーめいていました。(笑)
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二日間、指紋がなくなるかと心配したり、血豆になったら打てないから、だましだまし、指を代えながら…。人指し指は、バネ指ななりかけました。
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井上さんに見せていただいた、ご本に紹介されている、先代とし田さんのお姿。
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打ち終えて感涙を湛えた姿!\(^-^)/
終始お優しい井上先生と。
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砂浜のように白いサラサラが落雁になるのが不思議。ここにタイミングとわずかな水分と、力による作用が加わり、砂浜から貝殻が生まれでます!
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すこし戻り、材料の調合風景。
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最初の一回は先生が見本を見せてくれました。美しい手さばき。
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静かだけど、気合いと力がこもる感じ。
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これくらいになるまで、ギュッ!ギュッ!ギュッ!ギュッ!…ふう。
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なんと、やっとなんとかまとまったタネを、今度は裏漉し!
これが…なかなか…網目を落ちない。
ふう、ふう、ふう。
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落雁には、「楽」の文字がつかないことを体感しました。打つ、という段階まつでの道のり、長いこと!(^-^;
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最初の調合分で百個の落雁ができた段階で、誂え箱を10個入りの箱にしたことを悔やみました。(笑)
せめて5個入り、いや8個入りにしておけぱ…。しかし、箱はオーダーメイド、もはや帰る道はありません。
あと十回、繰り返すのみです…西日が哀愁を色濃くします。
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修行ゾーンに入ると黙々粛々、水を得た魚が…(笑)
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気合いではなく、必要十分な力を込めたときだけ美しくなる二枚貝。一度に22個打てる素晴らしい木型。
このプロの木型がなければ不可能でした。道具は使えば減ります。僅かずつですが、大切な木型の命をすり減らしながら、白い貝が生まれてくるのですね…。
作りながら、有り難くて、でも辛くて(笑)泣けそうになりました。
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まだギザギサのあるホヤホヤの貝たち。
型からコロリと外す際にも、できるだけ優しく…崩したくなくて…。
一粒も無駄にできません…富士山登頂中に帽子を飛ばされ下るようなものです。
あまりに高い目標値を掲げました。(笑)
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これからもう一打ちか…(;´д`)
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突っ張る背中をなだめていると、井上先生、なんと工房で呈茶のご準備!癒されます。(涙)
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水羊羮の艶を見ていたら、真塗りか、夜の湖面を見ているように吸い込まれて、過去の音や温度が脳裏を過りました。
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お茶を始めてから、少しずつ骨董を集めたりして、工房でも点茶の習慣。
お爺様が使っていた胡麻竹の茶杓を使ってくださいました。(^-^)また少し仲良くなれました。
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ほっとして、また頑張れそう!
お茶は凄い♪
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ついに1300個。本当はこの日にはできず、後日井上先生に助けていただきました。
喜びつかのま。まだ箱詰めがあります。
(^-^;
京都からは誂えた箱が120個、来ました。カードを印刷し、切り、銀色のゴムを120本、切り揃えて結びました。
いよいよ、箱詰め(大詰め?)です。
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しかし、この作業がなかなか…またしても作業単位が120から1300に戻るのです。
分刻みで待っていたゴールを秒刻みで数え直している気分。(*_*)
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ひとつ、完成。
あと119箱。
披露宴まであと、一日半。(笑)
by soukou-suzuki | 2013-09-12 01:08 | 学びの函

関東第三ブロック会員大会に参加

7月28日(日)、関東第三ブロック会員大会に関東第一ブロックから五人で参加しました。川崎大師にて。
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講演会は関根宗中氏による陰陽五行と大西清右衛門氏による釜の話。
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講演会に引き続き、懇親会でも湯にこだわり白湯で乾杯。
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青年部紹介では横浜青年部のなんでも「ナンバーワン!」が活気ありました。
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フレッシュな小市部長の川崎青年部。
101人の会員を101匹ワンちゃんに見立てて。
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ご当地ドリンク、というかご当地レア物。シラスマンゴーサイダーは、シラスエキス入り!?懐かしい鎌倉地ビール。
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舞台では茶会デモ。服部さんの席主話にふむ、ふむ…、むふっ!?(笑)
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ハッピーアワー(大会テーマ)にちなみ、青年部に入りハッピーと感じたことの紹介カード。
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大会すんで日は暮れず。
まだ四時前。境内で参拝。ブロコン成功祈願。(^-^)
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門前でかき氷食べて感想を交わして帰りました。
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ブロック間交流でよその世界を見られるようになって、あらためて自分達のいる世界が見えてきます。
九州ブロック続き関東第三ブロックも、確かな個性がありました。
東京が無意識に発散している個性って…(^-^)
by soukou-suzuki | 2013-07-28 23:46 | 学びの函

クロークに新フォーメーション

3月24日、東京美術クラブにて関東第一地区主催、利休忌報恩茶会があり、青年部がクロークを担当しました。
2トップ1バックヤード、×2のフォーメーションが編み出されました!(笑)
詳しく知りたい方はクロークを御一緒しましょう!(^-^)
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↑は、ちょっと引き継ぎメモの為の写真です。
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by soukou-suzuki | 2013-03-26 00:45 | 学びの函

能楽堂を訪ねて

お茶の楽しみはあらゆる芸能、文化に繋がることができること。
今日は代々木の能楽堂に浅見滋一先生をお尋ねし、装束や面、揚げ幕について教えて頂きました。
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(笑)補佐のはずが、紋付きで…先生風過ぎて失礼しました。
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私は働き着の大島紬で行きました。和服は、ひっかけたり傷つけたり、塵を撒いたりしないので、よそ様にうかがうのに安心です。
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今回のご縁も、松下さんが浅見先生に謡いを習っていたからこそ。
先生の弟子への信頼と愛情を感じました。
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揚幕。間近で見ることさえ初めてです。
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命のように大切な面。
江戸時代のもので作者は不詳。惚れ惚れするいい顔をしていらっしゃいます。
(自然に面にも敬語です)
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私たちには、日本人という役得がある
ことを強く実感します。
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そのことに、日々気づかせてくれるのが「お茶」、茶道です。
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そこに在ることに気づかないで過ごせば、無いも同然の宝尽くしに溢れた日本。先生はそのことを伝える一任者。先生と御一緒していると、どんどん能が好きになります。
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このような幸運は、偶然や、まして望んで得られるものではありません。
ある情熱が、ある人の誇りに届いた瞬間に起こり得た、つかの間の蜃気楼でしょう。
全ては人様のご縁に繋がり、お茶により交差する接点に私が幸運にも居合わせたのです。
ただ私は、人よりも辻に佇んで、行き交雲や鳥、人様の「えにし」を、眺めていることが多いのかも知れないけれど…。

心に残る素晴らしい日でした。
ここに導いてくれた全てに合掌。
今日の気付きをどう、誰につたえていけるかしら。

先ずは、4月12日に浅見先生の「千手」
を御一緒しませんか?面の向こうに、慈愛に満ちたあの眼差しがあることを知り、見る目が開けたら幸いです。
by soukou-suzuki | 2013-01-24 21:16 | 学びの函

救急蓋置。

四季のように、発見と感動の日もある一方、胸が軋むような反省と悔恨の日もある。
この紅白の救急車を見るたびに、私の心は出初め式の晴れやかさと、冷や汗三が、ないまぜとなった妙なる脳内モルヒネを分泌する。
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茶会の忘れ物は数々潜り抜けてきた。
失敗は工夫と感謝の種でもある。記憶を鮮やかにして、エピソードと特定の物や人を、忘れ得ぬ映像で心に刻印する。

しかし、ビッグサイトで蓋置がない今回は、水屋に代替になるものも見当たらず、もうダメ(+_+)かと血が引いた。
平静を装い、隣のブースであらゆる土産物を手に取り、中からこの二台の救急車を掴んで、子供たちと先を争うように並んで購入した。
裁縫セットから紅白の糸を探し、二台を合体超合金!して、正月らしいめでたさも漂う蓋置に変身。
出初の一日、柄杓と釜の蓋を支え続けてくれただけでなく、子供たちの視線もお手前座に釘付けにしてくれた。
また、子供だけでなく、消防ファンの一眼レフカメラの500ミリ望遠レンズが狙う先も、常にピタリとこの「救急蓋置」だった。
まさにレスキュー、私の脳ミソも鎮火され、意気揚々と茶の出初めとなった。
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だが、客に誉められれば誉められるほど、仲間が話題にすればするほど、
冷や汗と反省が津波になり襲っていた。
それでいいのだ。
大反省して、今から来年の出初め式茶会に備えればいい。(いつもそう思うのに…涙)
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毎年、出初め式茶会の準備は、抹茶の引き取りや花の予約も含め年内に全て整える。年始は休みが多くリスクがある。
しかし、12月は師走なだけでなく、誕生月でもあり、セレモニーやお祝いのみならず、誕生日に従う諸手続き(例えば健康診断や免許の期限)までが、イジメのように押し寄せてくる。
だからこそ紙に書き出し、指さし確認して荷造りするのに、二ヶ所の拠点から現場に持ち寄るため、荷造りは日を空けて数回に別れる。ま荷造りの間も電話は鳴るわ配達は来るわで気忙しいやら、気が散るやらで、つくづく人間ができていないと自分が残念無念になる。
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「心を込める」ことは、性格や心構えや訓練だけでは修得できない、環境問題でもあるが、環境を嘆くのは自他一如に反する。
自分の心の環境問題にも、長期的かつできるところから速やかに取り組まねばならない。
道は遥か…。
by soukou-suzuki | 2013-01-11 21:44 | 学びの函

今日の発見。

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ありふれた日常などない。
生活はいつでも、限りなく人類の発見を残してくれている。
気づくか、気づかないか、その違いが豊かさを変える。
感性が鈍った日々に人生の豊かさはない…と思う。

(笑)

今日、マリアの頭のほんの少しの窪みに、茶杓が乗ることに気づいた。
蟻腰ならお洒落帽を被ったパリジャン風。
中節はきりりと体操の平均台風。
一番微妙なバランスで、緩やかに茶杓が回るのは元節で、ちょっと木場風、ガテン風?

瑕疵とも見える歪みや欠けが、思わぬ調和を生むことを教えているのが、日本文化、わけても侘びだと思う。(^-^)
by soukou-suzuki | 2013-01-11 21:18 | 学びの函

道場日記。

■「学びの函」:道場日記から

4月23日ゼミナール別科 東京道場にて 「箱書(はこがき)」について。

箱書きには4つの機能がある。
・飾る
・引き立てる
・証明する
・由来を示す
いずれも中身の「付加価値」を高めるものである。

箱書される箱の素材にはいろいろある。
桐(きり)・過ぎ(すぎ)・樅(もみ)・黒檀(こくたん)・紫檀(したん)・鉄刀木(たがやさん)など。
桐は柔らかく、衝撃を吸収して中身を守り、湿気も吸収する。また食害を防ぐタンニンを含む。また白い生地の箱は清涼感を与える。など好まれる要素が多い。
また黒檀・紫檀・鉄刀木などは素材は硬く罅が入るが、重厚感があり中身の格調を上げる効果がある。

箱書の方法には、想い「墨書」と「漆書」がある。墨書は筆風を味わい、漆書では字形を味わう。金粉、銀粉が使われる。
挽家(ひきや)にも注目したい。(挽家は棗の原型となった容器)。内箱、外箱、箱。何重にも保護された道具がある。

戸山公園はもと尾張藩主の外屋敷で、戸山焼というお庭焼があった。
「ほととぎす しのぶのさとのしのびねを もらしてうれし あけがたのそら」(歌銘)
箱の役割の「証明」を、「鑑定」さらに「鑑賞」へと一歩進めてみる。そのとき見過ごせないのが銘。

茶杓の銘、菓子の銘……。
「銘」とは何か、それは昨夜または所持者、つまり銘をつけた人の、「独自の美の印象」を表すものである。従って、十年たてば自分自身の感じ方は変わる。これを「茶境(ちゃきょう)」という。そこに置かれた状態、ありさま。認識作用の対象を示す。本を読んで勉強するのはいいが、本に読まれたらあかん!

茶人がお菓子に「銘」をつける場合、季節感をなしにしては考えられない。できれば、使う想定の菓子鉢を菓子舗に持参し、形や大きさ、陰影、色、素材、そして銘が相応しいかを相談して考えたい。

いっぽう、箱書を愛でるあまり、陥りやすいことがある。
お茶は「割愛する」ことの大切さがある。茶会で箱書のオンパレードは止めるべきである。そこにある執着、愛着を断ち切って、惜しく思うものを手放すべきである。「放下著」が茶味を引きたてる。

なぜ日本には固有の、独特の「箱文化」が育ったのだろうか。
言うまでもなく、箱の中の「物」が大切なのではなく、「物に対する心構え」が大切なのである。「お茶をやっている」というからには、それが実生活に出てこなくてはならない。茶人は、どこにいても常に茶人であるべきである。

箱書を、「極書(きわめがき」、「書付(かきつけ)」ともいう。誰が書いたかが大事になる。
しかしどこまでいっても、道具は「媒体」である。また点前は「手段」である。
目的は全て、「癒す」ことに繋がらなければなるまい。
好きが転じて「数寄」。つまり、好きな道には、「数を寄せる」ことを言っている。
好きなら、自然と「数」を経ることになる。

補足MEMO【広辞苑から】
「銘」は、もともと金属に刻み込むことを意味する言葉。「感銘」や「銘茶」など、心に刻んで忘れないことに転じている。
「名」は、月(三日月の象形文字)の下で、口で自分を示すことを表した漢字である。
視覚に頼らずに人やものを判別させるための言葉を示す。

先生のお話はとても心に沁みました。
茶人がなぜ道具を愛し、箱書までこだわり、さらにつきすぎを嫌うのか……。ちょっと見には、「相矛盾する人心」に見えることが、先生のお話ですっきりと一本の筋道として脳内で繋がりました。
やっぱり「学び」は楽しい……。
by soukou-suzuki | 2011-06-06 00:44 | 学びの函