小宿&かふぇ「布屋」(ぬのや)
白雲青年部から参加の7名は、全国大会の会期中、2泊を布屋さんに宿泊しました。町屋を再生した片泊まりのお宿です。店主の拘りを随所に感じます。温故知新の配分が潔よく、そこには自信を感じます。規模は違えど、俵屋旅館さんと共通のセンスを感じました。
広い一階の土間がカフェになっており、奥の茶の間は宿泊客のリビングとして使えます。部屋は2階の3部屋(和室)。
ここでお喋りしていると、みんな子供の頃からずっと家族だったような気がしてしまう・・・。
経営は家族で行われているので門限(23:00)があるのが特徴。お風呂は交代で利用。朝食の「竈で炊いたご飯」が自慢のお宿。
清潔な寝具と槙のお風呂、格子戸からこぼれる灯りとアンティークの食器類、手入れの行き届いた坪庭の景色と、心地よさのためのアイテムを上げたらきりがないけれど、なんと言っても心に残ったのはBGM・・・。
1階の土間から程よく流れてくるCDは、目覚めはジョージ・ウィンストンで、夜はボサ・ノヴァやJAZZ。厨房から聞こえてくる朝食の下準備の音や、下駄をからころ言わせながら土間で過ごす風呂上りのひとときにも、不思議とマッチしている。
屋根の内側にこおろぎを聞くような、家の中に自然を感じるような、音が壁に邪魔されないでのびのび響いているような、そんな感じ。
私が大人しくお布団に入りたくなる不思議な懐かしさ。
射すような朝陽、沁み出してくるような夜の灯り、和紙はいろんな光を自在に受け止めるんだなぁ・・・。朝と夜とでこうも表情が変わるなんて、これが計算なのだとしたら、日本家屋ってやっぱり侮れないし、日本人って相当気持ちにゆとりのある人種だったのですね。
さて、お腹がぐぅっと鳴って、目がぱっちりと開いてから、姿勢を正していただくご飯!これぞ「正しい」朝ご飯のいただき方なり。
ここの朝食の美味しさは、かつてイギリスのB&Bで感動した「家庭の温か味」を感じる安心で飽きのこない定番。ご飯はお懐石でいただくご飯のように、最初しっとり徐々にしゃっきり・・・時間とともに変化して、ついお代わりしたくなります。(しました)。
全く新しい和風B&Bで、私が旅先で知り合った、日本に憧れる旅人たちに紹介したいお宿の一つです。これで6825円はありがたいです。(京都じゃ5000円の朝食屋さんもあることですしね・・・)
庭って「洗う」ものなんだ・・・。洗い立ての朝の坪庭を眺める5分は永遠に感じる。この5分を日常生活に持てたら?人生が変わるんじゃないかしら。
探してくれた暁さんありがとう。また使わせていただきます。きっと・・・。