劇団ビタミン大使ABC

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宮川賢さんの作演出、劇団ビタミン大使ABC「いるだけ。」にお招きいただき観て参りました。
新宿スペース107で、29日まで。当日券あり。

遺言を残して心筋梗塞で心停止した後に、違法な医療行為で蘇生され、日常生活を手に入れたはずのおじいちゃん。
家族にとっても、愛する者は「いるだけ。」で満足なはずでした。
しかし、法律の隙間に落ちてしまい様々な不便や不条理に見回れ、家族の気持ちや在り方も「生前?」とは変わってしまったかのよう…みなの気持ちはバラバラになりかけますが…。

軽快な音楽に乗せた台詞回しや、お笑いのような効果音に気持ちをほぐされながら気楽に見せてくれますが、テーマは死、愛、家族、法律、社会生活…とヘビー級です。
見え隠れしつつも、登場人物それぞれの動きの底には、常に家族への思いやりと、その原動力となる、人生の佳き日への感謝が流れています。

途中うるりとさせる数場面を、またすぐにさらりと交わすのは、宮川さんの美徳でしょうか。

リアルに普通な、どこにもある家族像。史上初の出来事に遭っても、できわえる家族の事件はやはりリアルに普通の家庭に起きることばかり。

人間って、家族って、生きるって、愛するって……?
迷惑かけあって許しあって、つまり、今を関われることが幸せ。

人は「いるだけ。」で十分に、忙しく悩ましく、有りがたく、いとおしい。

芝居を見るのはゼミにいくよう。人生の課題を与えられて、帰りの電車で、お風呂やトイレで、仕事のデスクで、キッチンで野菜を切りながら、ずっと課題について無意識のうちに考えさせられる。

「考えない人」の考えるスイッチを入れるのが芝居かな。
by soukou-suzuki | 2011-05-26 09:19 | ザッツ★エンターテイメント!
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